黒猫のクロに座布団をかぶせようと必死になる居候の姿

google:ほかしといて]はバリバリ引っかかり,さらに国語の教科書にものるくらいのネタなのに[google:くろによせてがかからないことに憤慨する元遠州人.〜だら も含めて国語の教科書に載るような作品を書きたいと思うモノ書きの物語.


「今日も寒いね」
そういいながら大家は僕から茶封筒を受け取った。毎月おきまりの家賃をわたした。
「ほら,今日はタカちゃんの合格祝いで鍋やってるから食べてくだら?」
タカちゃんとは,今年高校に入学する大家の一人息子,孝光だ。どうやら志望校の合
格通知がきたようだ。

「いつもすみません。ご馳走になります。」
大家宅の勝手口から通されたきれいに整頓されたダイニングキッチンには,大家の主
人である高菜順三と孝光が,飼い猫のクロとともにいつもの席で鍋をつついている。
  (略)
「ご馳走様でした。孝光君改めて合格おめでとう。で,どこに受かったの?」
「磐南」
「流石だねぇ。家からも近いし,小中高と徒歩圏内だね。」
「まぁね。今まで学校無遅刻無欠席だけがとりえだから...」
「...」

「そろそろおいとましますね。」
「まだゆっくりしてけばいいのに。」
「いえいえ。」
と,自分の席に用意されていた座布団を片付けようとする。
「それ,くろに寄せといて」
「え?」
クロに寄せろって,クロの座布団にしてあげればいいのかと一人納得し,黒猫のクロ
のそばまで寄っていく。クロはフーっと一声上げ逃げ出した。
なんとかクロを捕まえてこの座布団の上で寝かしつけてあげようと,必死になってい
ると孝光が笑い出した。
「兄ちゃん,座布団は壁際においとけばいいよ。ていうか『くろ』って隅っことか端
っことかそういう意味だよ」

追記:google:遠州弁 メールマガジン(19:47)